第31回 東京国際映画祭 2018/10月
東京国際映画祭会場TOHOシネマズ六本木ヒルズ10.25~11.3 アジア映画、中国映画を中心に頑張って通いましたが、ウーンなかなか… ①輝ける日に サニー(ベトナム版)②海だけが知っている③音楽とともに生きて(In the Life of Music)④母との距離(Distance)⑤それぞれの道のり(Journey)⑥武術の孤児(武林孤児)⑦十年⑧トレイシー(翠絲)⑨詩人⑩はじめての別れ⑪プロジェクト・グーテンベルク⑫ブラ物語⑬冷たい汗⑭家族のレシピ⑮ワーキング・ウーマン⑯まったく同じ3人の他人 ①輝ける日に サニー(ベトナム版) 監督:グエン・クアン・ズン 出演:ホン・アイン ティン・ハン ミ・ウエン トゥエン・マップ ミー・ズエン 2018ベトナム 117分 2011年の韓国版『サニー・永遠の仲間たち』(カン・ヒョンチョル)をリメイクして、この秋、大根仁監督で日本でも公開された『SUNNY 強い気持ち・強い愛』と期せずして?同時期にリメイクされたベトナム版(この3国競演は昨年は『怪しい彼女』。いずれも韓国発祥というのがチカラを感じさせるところだ)。ただし、韓国版・日本版はそれぞれ製作された時点を現代として25年前の高校時代と重ね合わせるとなっているが、このベトナム版は2000年を現代として75年ごろの高校時代を重ね合わせている、一種の「時代劇」になっている。75年は南北統一の年で政治は動乱期、街では反政府デモなどが行われ、そこに巻き込まれて乱闘する少女たち「荒馬団」というのは日本版には考えもよらぬ場面で、これはこれでベトナムらしさを出したところなのだろう。韓国版では7人だった「サニー」の仲間は、日本版とベトナム版では整理されて6人に。韓国版・日本版ではブラック企業で苦労していた「おでぶ」のラン・チーが小規模ながら質屋を経営し、心臓病の娘の手術台に苦労しているという設定で、かつての仲間探しにも下町の隣人たちを総動員してあたるという、少し人情ものっぽい話の濃度が強くなっている??韓国版では主人公ナミ(専業主婦)の未来がどうなっていくのかという不安定さを感じたが、絵が上手で本を書きたいというフォンの未来は「本を書け」と死んでいくミ・ズンに示唆されるし、日本版ではドラッグをやり、傷害事件を起こす同級生が校内であまり問題にもならずに