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【勝手気ままに映画日記】2020年3月

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3月6日 快晴の高尾富士!このあと9日から15日まで大阪アジアン映画祭に。帰京後はいよいよ新型コロナウイルス禍はげしく、19日からはロシア・エルミタージュ美術館を見に行くつもりでしたが渡航中止、5月に行くつもりだった台湾・玉山も中止(一応秋に延期)、その後も山も含めて自粛、自粛(もう完全に流行語)。それでも何とかポツポツと映画祭を除いて、12本の映画を見ました。 ①ロング・デイズ・ジャーニー この世の涯てへ【地球最后的夜晩】3D版②盗まれたカラヴァッジョ③初恋④Fukushima50⑤9人の翻訳者 囚われたベストセラー➅ジョン・F・ドノヴァンの生と死➆三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実 ➇CURED キュアード➈名もなき生涯➉レ・ミゼラブル⑪男と女 人生最良の日々⑫シェイクスピアの庭      (★1~3はあくまでも個人的な好み、最後の数字は2020年の通し鑑賞数です)       3月はこのほかに大阪アジアン映画祭26本見ました。             第15回大阪アジアン映画祭2020   ①ロング・デイズ・ジャーニー この世の涯てへ【地球最后的夜晩】3D版 監督:ビー・ガン 出演:湯唯 黄覚 シルビア・チャン(張艾嘉)李鴻其 陳永忠 2018中・仏 140分 2018年のフィルメックスでは夜9時過ぎからの1回上映だけで見そこないーでもこのときに学生審査員賞を受賞しているーうん、考えてみれば映画好きな学生とかに好まれそうな主題、映像であるのは確か…というわけで、新型コロナウイルスの懸念の中、3D眼鏡を持参して、2Dではなく3Dで上映している渋谷まではるばる出かける。映画館すいてはいるのだが、それでもガラガラというわけでもなく、同じようなことを考える人はいるんだなと。 で、主人公の夢とも現実ともつかないような「人探し」で彼が凱里の映画館にいわば迷い込むような後半60分の話題の3D映像にいたるまでの長さや展開は、なんか後半の準備というか、シークエンスの説明というかそんな感じもしなくもない散漫さで、湯唯演じる謎の女?もきれいだし、印象的でもあるが、彼との関係が今イチわからん。で、いよいよ後半映画館に紛れ込んだ主人公が眼鏡をかけると、我々観客も眼鏡をかけるわけだが、3Dと言ったら『アバター』とか

第15回大阪アジアン映画祭2020 /3月 

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新型コロナ禍の中、大阪まで行きました!セレモニーや関係者登壇挨拶・Q&Aなどはすべて中止でしたが、映画そのものはすべて上映。時間的にはいつもよりゆったり見ることができて、かえってよかったところも。9日から15日まで、1週間滞在し、短編3本も含め26本の映画三昧の日々をおくりました。行きの新幹線からの富士山(久しぶり!)は残念ながら半分雲隠れ… 会場の一つ、シネリーブル梅田の受付 もう一つの会場、ABCホールは旧中津藩蔵屋敷跡で、福沢諭吉の出生地です。 ①チャンシルは福も多いね②サンシャイン・ファミリー ③少年の君 ④白骨街道 ⑤ハンモック ➅アレクス   ➆メイド・イン・バングラデッシュ ➇メタモルフォシス ➈堕落花 ⑩燕 yan   ⑪ミス・アンディ(迷失安狄) ⑫ハッピー・オールド・イア― ⑬私のプリンス・エドワード(金都) ⑭大いなる飢え  ⑮春潮 ⑯散った後 ⑰コントラ ⑱花椒の味 ⑲愛について書く ⑳マリアム   ㉑日光之下 ㉒オッズ  ㉓ギャングとオスカー、そして生ける屍(江湖無難事) ㉔ノーボディ ㉕家に帰る道 ㉖君の心に刻んだ名前                 韓国・中国・台湾・香港・日本・フィリピン・タイ・マレーシア・インド・バングラデシュ・カザフスタン などの作品でした。 (★1~3はあくまでも個人的な好み、最後の数字は2020年の通し鑑賞数です) ①チャンシルは福も多いね 監督:キム・チョヒ 出演:カン・マルグム ユン・ヨジュン キム・ヨンミン ユン・スンア ぺ・ユラム 2019韓国 95分  ★ 2年ぶりのシネリーブル4、あれ?こんなに見にくい劇場だったっけ?ちょうど中央辺りでいい席のはずなのだが、さして座高が高いとも思えない前の人の頭で画面が見えない!しかもなんか暗い。この映画のせいかとも思ったが次の映画も??省エネ対策?それとも私の目の老化?(でも他の劇場でそんなことはあまり感じないからなあ) で、この映画ホン・サンスのプロデューサーだった監督が自分の体験もおりまぜ?職を失って後輩女優の家政婦をする日々、彼女のフランス語家庭教師に恋をしてふられたり、下宿屋の隣室に現れる幽霊―これが『欲望の翼』のレスリー・チャン!白タンクトップにパンツというスタイルで笑える。が

【勝手気ままに映画日記】2020年2月

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2月8日元宵節、台湾で天燈揚げ。これは真下から―つまり揚げた人にしか撮れない映像と、ちょっと自慢! @基隆『ミレニアムマンボ』(01侯孝賢)の冒頭に出てくる歩道橋で ①リンドクレーン②冬時間のパリ ③ドリーミング村上春樹 ④火口のふたり ⑤光  ➅你的情歌 ➆肥龍過江 ➇ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密 ➈ラスト・レター ⑩影裏 ⑪河豚 ⑫誰もが愛しいチャンピオン ⑬私の知らないわたしの素顔 ⑭夕陽のあと ⑮淪落の人 ⑯ゴールデン・ジョブ 黄金兄弟 ⑰わたしは光をにぎっている ⑱スキャンダル ⑲キング ⑳グレタ ㉑AI崩壊 ㉒ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像 ㉓娘は戦場で生まれた FOR SAMA ★は3個ー2個―1個の順で印象に残った佳作です。もちろん個人的感想ではありますが… 2月は23本中6本が中国語圏映画。日本映画も6本。なお、末尾( )内の各映画館の後ろにつけた数字は、1月からの通し鑑賞番号です。 ①リンドクレーン 監督:ペアレ二・フィッシャー・クリステンセン 出演:アルバ・アヴグスト マリア・ボネヴィー マグヌス・クレッペル 2018デンマーク・スェーデン 123分 『長靴下のピッピ』のリンドグレーンの、まだ物書きになる前の、未婚の母としてデンマークで子を産み里子に出してから、5歳くらいで引き取るまでという、こういう伝記物としては非常に変わった切り取り方―もちろん、宗教的な規律の厳しい保守的な家庭の枠にはまらない奔放な性格、理解のある父、文才を買われて地元の新聞社の記者助手になる、上司(社長)との半不倫的恋愛、妊娠とそれぞれの場面から後の奔放に一人で生きるような少女ピッピを造形するのだろうなあという気配はでてはいるものの、まあ,梗概だけみたらよくある女の子の蹉跌、苦悩、立ち直りみたいな話しだし、デンマークの里親のもとで育つ息子との関係などもなんか悲母ものというより、成り行きっぽいとこともあって、また、苦労しているとはいえ、のちにはある程度の理解を示す親、すばらしい人間性で描かれる里親の女性、そして子持で働く彼女に理解や援助を与える後の上司(名前は「リンドグレーン」子どもの父ではもちろんない、というちょっと意味深な描き方)と、意外にいい人に囲まれ助けも得ながらだんだん幸せになっていく感じで、