【勝手気ままに映画日記+山ある記】2025年・12月中途速報版
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| 麓・赤沢宿(早川町)からのぞむ七面山(12・4) |
12月も観るたび歩くたびに更新していきます。情報はなるべく早くお役に立てていただければ、ということで。よろしくお願いします!
㉜12月3・4日 七面山—宿坊敬慎院(日蓮宗)での勤行つき― (➡専用バス ⇒徒歩)
(今年32回目の山歩きです)
3日 新宿(7:30)➡七面山羽衣P(登山口510m 10:45)⇒肝心坊⇒中適坊⇒晴雲坊⇒敬慎院(1745m 15:00)夕刻より勤行参加・宿泊 (4h19m 4.0㎞ ↗1236m ↘40m)
4日 勤行参加(6:00)⇒ご来光を見に見晴らし台まで(6時35分日の出)
敬慎院(7:27)⇒七面山頂上(1983m 8:29)⇒七面山最高地点(1989m 8:37)⇒七面山頂上を経て敬慎院(9:20~40)⇒奥の院(1660m 9:57~10:16)⇒晴雲坊⇒中適坊⇒肝心坊⇒羽衣P(ゴール地点 13:33)(6h6m 10.3㎞ ↗464m ↘1651m)
➡赤沢宿(重要伝統建造物群保存地区)➡つむぎの湯(六郷)➡新宿(19:00)
2日間計 10h25m 14.4㎞ ↗1701m↘1691m コース定数35(きつい) 平均ペース90-110%(標準) [以上ヤマップデータ]
今回もYツアー。参加者14人(m4人)、ガイドはOJ(5月末古賀志山以来)、添乗員はFYさんの女性コンビ。
初日は七面山頂上より1時間弱下にある1745mの敬慎院を目指し、ひたすらに登る。途中一部やや急坂はあったが、ほぼ丸太が渡してある緩やかな登山道。しかもOJさん、「富士山ペース」でゆったりゆったり歩いてくれるので、初日にはちょうどよくて、疲れもなく、それでも4時間余りで、宿泊の敬慎院に到着。
敬慎院は日蓮宗の寺で宿坊も兼ねている。今夜はその宿坊で。まずは身を浄めるということで、交替で大きな風呂で入浴。ただし石鹸・シャンプー等はつかえない。けっこう寒かったので冷えた体を温めるというのがまずは目的に、大きな重い風呂蓋(10枚くらいある)を最初のチーム(4人)ではずして…入る。これはけっこう大変だった!
夕飯は大広間の宿泊室には別当さんによって運ばれるが、完全精進料理。ここにはすべての肉・魚・卵・牛乳などは加工品も含め入山できないのだそう。ま、でも胃の調子も上々でご飯は美味しく食べられた。
食事が終わり膳が下げられる(いちおう半セルフサービス)と、別当が早速布団を運んできて部屋いっぱいに延べてくれるが、これが名物「巻布団」だそうで、1枚に4~5人寝られそうな横幅の長い敷布団と掛布団を隙間なく延べて、そこに潜り込む形。何処に寝るかはジャンケンでということで、私は負けて部屋の真ん中あたりを割り当てられたが、ここは隙間風もなく掛布団と敷布団の2枚が重なったところに掛布団がかかるという場所で、案外温かく(湯たんぽ付き)けっこう熟睡もできて快適。
19時 勤行開始 本堂の中心にはストーブが焚かれ、参拝者は椅子にひざ掛けをもって座ればいいのだがさすがにそれでも冷える!しかし僧侶(講師+4人)は朗々と読むというよりは経文を歌い、しかもハモリ、その賑やかさ(陽気さ?)にはちょっと驚く。夕刻からのは2回の焼香と、うちわ太鼓を叩いての唱和もあり、難しい?が体の底から「帰依!?」…。勤行参加者は我々16人と、石川県から来たという女性が一人。椅子には掛けず床に座って長い数珠もお持ちで、熱心な信者の方だろうかとお見受けした。9時には消灯・就寝
2日目 5時半起床6時勤行途中退出して、門外高台まで登りご来光を待つ。零下20度?
寒さはそんなにも感じないが手先は動かない! 6時40分ようやく日の出。
↓富士山とご来光/敬慎院裏「竜が住む池」の向こうの山は「モルゲンロート」みたいに赤く染まって美しかった
いったん戻って朝食後、7時半、七面山頂上をめざす。
緩やかで、歩きやすい朝の散歩という感じで、途中には絶景の富士山眺望もあり、富士川や甲府の町なども見ながら、8時半頂上に到着。ただし頂上は展望なし。さらに10分ほど先には頂上ではない?最高地点というのもあり、不思議…。そこまで歩いて戻って、途中9時15分敬慎院に戻る。
↓朝ごはんの「精進料理」/出発準備/出だしの緩やかな山歩き
富士山も見え陽射しもGOOD!/ちょっとだけ急坂/眺望のない山頂↓最高地点/下りはじめ。なんともすばらしい富士山絶景を背に
↓牡鹿が1頭/サルオガセ(の大木?!に見える…)
到着した敬慎院の「大ヤカン」の間(荷物を置かせてもらって頂上に行ったあと、下山支度をしている)
9時40分下山開始、途中奥の院に寄り、快晴無風、空気深々と冷たい中、往路を戻って13時半無事羽衣Pに到着した。
下山後専用バスで約10分ほど? 赤沢宿(重要伝統建造物群保存地区)へ
ここも「熊の出没によりイベント中止」の看板が、ヤレヤレの秋…
古民家を整えた「清水屋」で、甘酒と美味しいお餅を食べる(山上から添乗員が予約してくれた。餅170円+飲物300円)↓伝統建造物にして現役の宿という江戸屋旅館/皇帝ダリア/夕暮れ?近い七面山


さらに、その後バスで30分「つむぎの湯」で温泉も楽しんで、一路新宿へ。渋滞もなく7時には新宿到着。なかなかに快調な11月第1弾山行だった。
⑥ウカマウ
⑤革命
④女性ゲリラ、ファナの闘い―ボリビア独立秘史―
③兄を持ち運べるサイズに
②ナイトフラワー
①上海ブルース(上海之夜)
【12月の映画日記】
①上海ブルース ②ナイトフラワー ③兄を持ち運べるサイズに ④女性ゲリラ、ファナの闘い―ボリビア独立秘史— ⑤革命 ⑥ウカマウ
⑥ウカマウ
監督:ホルヘ・サンヒネス 出演:ネストレ・ぺレド ベネディクタ・メンドサ ビセンテ・ベルネロス 1966 ボリビア(アイマラ語)白黒 75分
ティティカカ湖上の太陽の島に住むインディオ(アンデス先住民)の若い夫婦。夫が船で町の市場に出かけている留守に、やって来たメスティーソの仲買人が、妻をレイプして殺す。妻の臨終直前に戻って彼女を探しだした夫に「ラモス」と一言残して息絶える妻。でそこからはわりと淡々と葬儀や妻を失った後も淡々と仕事を続ける夫の様子。一方最初は罪におびえつつも、やがては忘れて?自身の妻をいたぶったり、仲間たちと飲んだりかけ事をしたり、遊び、仕事も続けていくラモスが交互延々と描かれ、ここはメスティーソや先住民の暮しや風俗のようなものを見せていく意図もあるのだろうし、その中で静かに夫が復讐の気持ちを深めていくことを示しているのでもあろうが、長い!そしてある時旅に出るラモスを追った夫が…、モノクロ画面の遠景で、黒い衣服のラモスと白い衣服の夫の対比が印象的。当時、先住民がメスティーソに抵抗すること自体が許されないような社会の中での鋭い抵抗的作品として作られたとのこと。66年カンヌでの青年監督賞も得て、大きな話題作になり、題名の「ウカマウ」(アイマラ語で「そんなふうなことだ」という意味らしい=ウィキペディア)はウカマウ集団の名となった。(12月5日 ウカマウ集団60年の全軌跡 下高井戸シネマ 306⑤に伴映)
⑤革命
監督:ホルヘ・サンヒネス 1962ボリビア 10分 白黒
ナレーションなどはなく、モノクロ映像で街にいる貧しい人々、棺桶作りの職人、その棺桶が利用される様子など、穴倉のようなところから這い出す人々の後ろを走る自動車とか、重ねて映像で見せる10分。⑥に先立って上映された監督第1作短編だそうだが、インパクトはけっこうあって静かで短いが雄弁な映画だった。 (12月5日 ウカマウ集団60年の全軌跡 下高井戸シネマ 306⑥に伴映)
④女性ゲリラ、ファナの闘い―ボリビア独立秘史―
監督:ホルヘ・サンヒネス 出演:メルセデス・ピティ・カンポス クリスティアン・メルカード フェルナンド・アルセ 2016ボリビア(スペイン語)103分
今年2025年はボリビアのスペインからの独立200年周年だそう。それもあって?ボリビアのウカマウという映画集団製作、ホルヘ・サンヒネス監督の14作品一挙公開というのが行われていたもの。そのほぼ最後?の下高井戸シネマ最終日最終回をようやく見に行く。
ボリビアが独立した1825年、独立の中心となった活動家100人以上のうち生き残っていたのは9人だそうだが、その一人女性ゲリラだったファナはチュサカ(現スクレ ボリビアの首都)に住んでいるが、その屋敷(紹介では貧しい・質素とか書いてあるが、日本人の住居感覚から言うと、植民地に宗主国側が建てた中庭大きなに回廊や門もある結構大きな屋敷ではある)に、ボリビアの名のもとになった功労者ボリバール将軍と、首都の名になった初代大統領スクレ、そして案内役?のラモン司令官が、一連隊の護衛隊を先立てて訪ねてくる。ファナは何も出すものがないと、召使い?に果物を買いに行かせ、あとからは楽団も頼んで歓迎をし、問われるままに自身の革命にささげた半生を語るーそこに当時のドラマ映像が挟み込まれていくー数時間を描いた、4人の会見場面は演劇みたいな感じに作られた映画だった。
その半生自体は「女の子」でも馬に乗り、理解ある革命家と恋に落ち結婚し4人の子どもを持つが、自らも戦場で戦い、窮地では子供たちを病気などで失い…というようななかなかドラマティクながら、まあフーム200年前だしな…という感じもあったが、最後の場面、彼女が訪ねてきた3人を、「あなたたちが去った後は、現支配者が再び支配し、本当に解放されるべき人々は元のまま変わることはない」と激しく糾弾する場面が何と言っても特筆に値する。つまり、このころ革命・独立の中心だったボリバール(スクレも)らが目指していたのは南米の「全体革命」であって、スペインからの独立を目指していたのはこの地で生まれたスペイン人の子孫であり、その下にさらに差別迫害されていた先住民族(ボリビアの33?ほどの民族がいるらしい)自体は変わることない状況であった。ファナ自身は先住民族とスペイン人のメスティーソ(混血)であったらしいが、ボリバールらが去ったあと、功労者への年金も打ち切られ82歳でまで生きたが極貧のうちに死んだとかで、やはり独立によって自身が解放されるとはならなかった。ウカマウ集団自体が、先住民の立場から映画を作ってきた運動体ということである。このような情報は④⑤⑥と続けてみた後、トークをされた太田昌国氏(この方も82歳! 50年にわたってウカマウ映画を日本に紹介されてきている)によるもの。楽しむというよりは勉強になる映画鑑賞ではあった。(12月5日 ウカマウ集団60年の全軌跡 下高井戸シネマ 305)
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| 太田昌国氏のトーク |
③兄を持ち運べるサイズに
監督:中野量太 出演:柴咲コウ オダギリジョー 満島ひかり 青山姫乃 2025日本 127分
これも東京国際映画崎出品作。なんとも驚くほどの予想通りに展開する映画で、それぞれの場面に面白みがないわけではないが、意外な展開も何もない。要は幼いころから仲が良かったわけでなく、母の病と死に際してはとんでもない迷惑をかけられた(と妹は思っている。兄はただ自分の感情に素直の行動しただけ)兄の突然の死の知らせに兄が死んだ東北の町に後始末と遺骨の引取りに赴く妹の4日間。たどり着いた街には兄の元妻と彼女が引取った娘が出迎えており、3人で葬儀(というか火葬)や兄の住んでいたゴミ屋敷状のアパートの部屋の片づけをする。兄には彼が引取ったもう一人の小学生の息子がいて、兄の死を発見通報したのはこの息子で、近くの児童相談所に引き取られているが、この子に会いに行き引取る手続きもっしなくてはならない。というわけで妹はその過程で自分が疎んできた兄の知らなかった面を発見していくというわけだ。映画的効果としては死んだ兄自身が、生きている妹(・妻・娘)の前に彼女たちが想像するような姿で現れて会話をするあたりか。そして(妹たち)は一緒にいる他の女性や兄の息子ら他者の目を通して兄の新しい姿を知り、死んだ兄と和解していくということになるのだけれど…。私には和解の過程より兄妹が不仲になった幼時のエピソード(これは兄の多動性というか自己中心性にもよるのだが、そこに介在する特に父親の在り方が大きな影響を及ぼしているようにい私には感じられた)のほうが興味深かったのはまったくもって私の個人的事情かな??この映画は村井理子という人の原作エッセイがもとだそうで、作中主人公の名も「理子」のままだが、ウーン。死んだ家族のことだから書ける??あまり原作を読みたいと食指がそそられることもないのは、やはり私の個人的事情なんだろうな…。(12月1日 TOHOシネマズ府中304)
②ナイトフラワー
監督・原作・脚本:内田英治 出演:北川景子 森田望里 佐久間大輔 渋谷龍太 渋川清彦 田中麗奈 池内博之 光石研 渡瀬結美 2025日本 124分
東京国際映画祭出品作品ということで。北川景子はともかく(ちょっと事情あり翳ありの母というのは、一つのはまり役みたいになってきた?)、森田望里(「みさと」となかなか読めず。PCでもまだ「みさと」でこの字は出てこないみたいだが、顔と役柄は広く活躍中)の格闘家というのは、今までの役柄からするとちょっと意表をついた配役のようにも思ったが、肩怒らせての外股歩き、殴る蹴るの格闘と血まみれの顔と、まあなんとも凄惨な熱演に感歎。蒸発した夫が作った借金の返済に追われる貧しい母夏希(と娘・息子)と有望な格闘家志望だが夜は風俗店でバイト、所属するジムのオーナーの夜逃げで、これも一時は危機に陥る多摩恵が助け合い合成麻薬の売人になるという話で、彼女たちから薬を買う若い女性とその母、母の依頼を受けて娘を探す元刑事などがそこに絡む。まあ、女性たちの苦しみや、そこに結ばれるパートナーシップ(特に多摩恵のほうには性愛的要素もあるのかも)などは納得できるが、後半犯罪行為の連鎖的(バタフライエフェクトだろうが)として、薬を買った若い娘が死んだあと、警察がなかなか売人にたどりつかないのにもかかわらず、売人の元締めが売人やその仲立ちをした多摩恵の幼馴染の青年とか多摩恵に報復を始め、死んだ娘の母の方が警察より先にたどり着いて…というのはなんともご都合主義的な展開だなあと思えてしまう。最後はハラハラドキドキから一転開いたナイトフラワーが見える窓辺での夏希・多摩恵と子供たちの至福シーンになるわけだが、これって確実に幻想、だろう。と幻想世界で物語を閉じることにより、ハッピーエンドまがいの非ハッピーエンドの娯楽映画的甘さに導かれた感じでウーン。で、内田監督自身の原作小説はどうなっているのかと読んでみたところ、なんともまあ映画をそのまま文字化したみたいな、ちょっと驚きの映画そのままの終わり方で、こちらには全然リアリティが感じられず。映画は70点、原作30点という感じ?実はフェミニズム映画化と期待したがそれよりはGL映画というべきかね。格闘技の乱闘シーンや、女たちの泥酔シーンなどには、ちょっと男目線の女像を面白がっているような感じも感じられなくもなく、見た後の感じはかなり複雑だった。(12月1日 TOHOシネマズ府中 303)
①上海ブルース(上海之夜)
監督:徐克 出演:張 艾嘉 鍾鎮濤 葉 蒨文 1984 香港
で、ツイ・ハークの中国解放後(まだ国共内戦中かなあ)の上海に舞台を設定したラブ・コメディは、日本軍の上海空襲の中で「橋の下」で出会った男女が、10年後の戦後(橋の下には家を失ったり戦場で失明したりしたホームレスが住みついている)にそれと知らずに再会し、田舎から?出てきて一旗揚げたいと願うもう一人の女性も絡んでのバタバタ劇で、意外とシルビア・チャンとサリー・イップのコメディエンヌぶりを楽しむという映画になっているかな…。ケニー・ビーの優柔不断かつ結構オトボケの2枚目ぶりも懐かしく…。ことばは最初の方に少し上海話がでてきて、これで行くのかなと思ったら、さすがその後は普通話というより国語(台湾華語)になった。(12月1日 香港映画祭 TOHOシネマズ六本木ヒルズ 302)




































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