スマホ写真で綴るアンナプルナ・ダウラギリ周遊シャクナゲの道 ある(歩)記 2024/3・30~4・7
行ってきました! シャクナゲ咲き誇る山麓からのアンナプルナサウス(4.3) |
ネパール・ヒマラヤ、アンナプルナ麓のシャクナゲ咲き乱れる山道をたどるトレッキング 約30Km弱5日間の旅です。西遊旅行のツアーで参加人数は12名に添乗員と、現地のガイド・リーダーとシェルパ4人、ポーター7人、コック1人の総勢26人の大移動(といってもポーターさん、コックさんは大荷物を背負って先行しますので、一緒に歩いたわけではありませんが)でした。
ヒマラヤ・トレッキングとしては初歩的なラクラクコースで、高度も最高地プーンヒルでも3193mにすぎませんが、ルートの両サイドや周辺の山々にはネパールの国花というシャクナゲの高木が立ち並び、今年は特に当たり年ということで咲き乱れる花の深紅やピンクに夢心地になるような快適トレッキングを楽しむことができました。
4月2日 ガンドルン→タダパ二 トレッキング 6Km 5h45m ↗771m↘67m
4月3日 タダパ二→デオラリ峠→ゴラパ二 トレッキング 8.1㎞ 7h43m ↗830m↘618m
4月4日 プーンヒル登頂(ゴラパ二から往復)3193m 2.6㎞ 3h38m ↗332m↘323mその後 ゴラパ二→バンタンティ(ゴラパ二とヒレの中間地点)トレッキング 6.4㎞2h54m↗102m↘705m
4月5日 バンタンティ→ヒレ トレッキング 4㎞ 2h45m ↗70m↘846m
その後 ヒレ→ポカラ(専用車:ジープ)
見えたのはこんな山々(ピークファインダーで撮影してみました)
プーンヒル頂上からダウラギリ方面を望む・朝日を受けているがちょっと雲が多い |
上の写真に続く東側。ムルダイのあたりから間もなく朝日が昇ってくる |
旅の参加メンバー
今回の旅の日本からの参加者は60~70代の9人(ご夫婦2組、男性どうしの友人1組、単独参加の男性1名、女性2名)と添乗員のKAさんを含む40代?の女性4人(1組の友人含)でした。最高齢は75歳?私はと言えば、まだまだ年上の何人かもいて安心?した次第。皆さんとてもお元気で健脚で面白いお話もたくさん聞かせてもらいました。若手の方もまたまた健脚、写真を撮ったり、グループlineを作ってアルバムをupしてくださったり、本当にお世話になりました。そして何と言ってもたくましく、頼もしい添乗員のKAさんに感謝!です。
↓
先導してくれたダワさん(写真右から2人目)はシェルパ族のシェルパ。他の方たちはマガル族で、大学生のアルバイトも二人。私たちの間や最後方を黙々と歩きながら気を配ってくださる。
©KOMURA
ガイドのリーダー(サーダー)パトナさんは、ガイド歴20年のベテランで、大変流ちょうな日本語を話し、冗談もペラペラ。聞いたところによると20年前カトマンズの専門学校で3ヵ月の日本語教育を受けたあとは、仕事しながら実地で覚えたとのこと。運用力は極めて高いが、たまにサルとトラを間違えたりがご愛敬、ではあるが、その能力と努力に敬服。今も熱心に新しい言い方を覚えたり、時にメモも取ったり。昔はいつもメモを取っていたと話していた。ユーモアあふれる、大変に頼りがいのあるガイドさんだった。
↓こちらはポーターさんたち。荷造りをして運ぶ。三角の籠はコックさんの食材と道具一式。
休憩中のコックさんたち©KOMURA |
さて、いよいよ写真入り旅日記です!
【3月30日】 成田~シンガポール~カトマンズ
朝5時半自宅出発、7時45分成田空港集合、10時発シンガポール航空SQ637便にてシンガポールへ。17時55分(シンガポール時間16時55分)着、18時55分(シンガポール時間)発SQ442便、22時過ぎ(カトマンズ時間、日本時間では25時15分)カトマンズ到着。ほぼ12時間の滞空時間、長い長い1日だった。
シンガポールのへの飛行機の中では『アバンとアディ』(マレーシア映画2022王禮霖英文字幕)、『こんにちは母さん』(日本映画2023山田洋次)の2本の映画を見る。機内食は日本仕様の味でまあまあ。シンガポールのセキュリティチェックは極めて厳しいというより少し嫌がらせ的?で参る。
カトマンズ空港ではガイドのラグ・ブタトキさんが迎えてくれ、歓迎のしるしという白いスカーフ(カタ)を配ってくださる。
専用バスで空港からマヤ―・マイナー・ブティックホテルへ。このホテル、街中の細い路地の先にあり、古いが由緒正しい?ホテルらしく、私の部屋は「ジョージ・シェラー」ルーム。隣は「三浦雄一郎」ルームだった。広々とした部屋とバスルーム。眺望はないが、翌朝は窓の外の鳥のうるさいほどの囀りで目が覚める。
ホテルに続く路地(手前がホテル側) 夜の到着。カタを首にかけて↓
こんなホテルでした!
部屋の前景(奥が私の部屋)とマハラジャの写真の並ぶロビー朝食のビュッフェはカレー多種。でなかなかの美味。落ち着いた雰囲気のロビー
ホテル前庭のニオイバンマツリと、外の通りのブラシの木
【3月31日】 カトマンズ~ポカラ (以下すべて現地時間で記します)
7時モーニングコール、8時レストランでビュッフェ式朝食。マハラジャたちの写真が並べられたホテルロビーや、ニオイバンマツリの香り漂う庭さきから路地の先の道路までを散歩、9時半に空港に向かって専用バスで出発する。
けっこう暑く、空港のロビーには無料の自動給水機が処々にある。チェックイン後ゲート前で延々の待ち時間、売店でコーヒーを買ったが、換金前なのでカード払い、250ルピーだった。
11時すぎの国内線イェッティ航空機でポカラへ。
めずらしく窓側の席になる。こちらの側も景色は悪くないが、反対側は真っ白いヒマラヤの山脈が見えるようで、時に歓声、ウーン残念(帰りも同じ側で結局飛行機からの山並みはみられなかった(苦笑))↓
↓いよいよポカラへ。窓から見る、これはまだカトマンズの街
ポカラ到着ポカラ空港から専用バスでホテルに向かう。バスはかなりポンコツで、途中坂があるところで上がることができず、何回か頑張ったあとで、とうとう我々全員車を降り、推すことまではしなかったがようやく車が坂を上がるという一幕もあり。外気はけっこう暑く、長い移動の果てでいささか疲れる。
坂道で立ち往生したバス↓
ホテルはポカラ・グランデ。大きなホテルで宿泊棟や、スパ・ジムの棟など別に立つ広々。ホテルに入るとここでもカタを肩にかけ額に赤いマークをつけてくれる。ロビーではスイカジュースの供応もあり、これはなかなかおいしかった。
そのあと再びバスでレストランへ。昼食は初めて本格的なネパール食ダルバートで、となりのテーブルの人が手づかみで食べていたので、ちょっと挑戦してみたがやはり難しい。ゴルカビール1本500ルビー。まだ標高差がないせいか食事はおいしく食べられる。
その後街の換金屋に換金に。皆さん元気だが、私は暑さと満腹で少々ぐったり、最後に1万2千円を10320ルビーに換金。その前に見つけておいた隣の雑貨土産物屋?で毛糸の帽子(あごひも付き)を1つ購入。500ルビー。きりがいいこともあり、まだ初回で値切ることもせず(2つ買えば1つ450でいいとのことだったが)。
いったんホテルに戻り、配られたダッフルバックに荷物の詰め替えの準備をする。スーツケースはこのホテルに預け、トレッキング中はポーターがこのバッグを運び、私たちはデイパックにその日の日帰り荷物だけを背負えばいいという仕組みである。
4時半ごろから街に出てブラブラ散策。この間はGoogleマップをみて歩いたので、成田から借りて行ったモバイルWi-Fiがおおいに役立ったのだが、それ以外の局面ではあまり必要なかった*。ただ、このホテルは棟ごとに部屋が違うとパスワードが変わるので、結局ずっとWi-Fiを使うにはモバイルWi-Fiのほうが便利ではある。
*最近いつも海外では「Au世界定額」などを契約してスマホ・ネットを使っていたが、ネパールはこの「世界」に含まれないこと出発前日知り、あわててモバイルWi-Fiをレンタルした。しかし、値段の割には使い勝手が今一つ。若い方は海外SIMを購入したという方もあり、あ、それも手かもね…。もっとも安上がり。ただし山歩きだけでWi-Fiはホテルでちょっとつなげればいいという人には、特に準備は必要なさそう。
1時間ほど歩き5時半帰着、以下は街歩きの写真である。
6時夕飯。明日からの山行にそなえ、ここではビール飲まず。ご飯はビュッフェで好きなものだけを食べられるのでまあ、よし。ここで全員一言ずつの自己紹介。夕食後入浴・シャンプーをし、荷物をダッフルバッグ、ザックと整えて就寝。
ポカラ・グランデはなかなか立派なホテル(244号室・帰りは242号室だった)
↓窓の向こうにマチャプチャレが見える
昨日午後は気づかなかったが、このホテルの部屋244号室からは正面にマチャプチャレがよく見える。6時半モーニングコール。早めに別棟(というか本棟)2Fのレストランに行き、こちらもなかなか豪華、品数の多いビュッフェで朝食後、部屋に戻ってマチャプチャレの撮影に挑むが、春霞の空に山の姿は写真にはイマイチというところ。ホテル玄関わきのビュー・スポットにも行って見たがやはりウーン。
途中若いTさんの靴底がはがれたということで、繁華街のスポーツ用品店に寄って靴を購入。同行の私たちもウインドショッピング。この通りには、有名な世界ブランドを含めたくさんの山用品店があり品物も豊富でさすがヒマラヤ!山に入る前に靴底の異変が起こったのは不幸中の幸いだった。今回はピンクのあでやかなバスだった!
途中アンナプルナサウスの見える場所や、さらに進んでトイレ・おいしいミルクティー(同行のコックさんが作ってくれる)休憩をはさみ、おやつにバナナもいただいて、舗装のない狭い山道で時にすれ違いにハラハラしたり、牛に遭遇したりしながら13時過ぎガンドルンに到着。
バスの止まった広場から石段の連なる街(村?)を登って10分ほどで宿泊する 「Hotel Sampya」に到着。昼食は小鉢のラーメン!とプレートに盛り合わせたトースト、ポテトフライ、野菜などで、オレンジジュースもつく。感激! フリーWi-FiもOK
そのあとくじ引きで決めた部屋に入る。私は4階まであるホテルの1階(トレッキングへの出発門のそばできわめて便利)の1号室、ベッドが3つありトイレ・洗面台付きの広い部屋。ただし洗面台の水道の水は出ず、また部屋のコンセントがバカになっていて充電ができない!ということで夜までバタバタしたあげくに、隣の部屋の若い女性二人組のTさん、Hさんにお願いしてモバイルバッテリーに充電してもらうことに。ありがとう!お二人!
オールドグルン・ミュージアム(中には入らなかった)
グルン族の寺院。お布施?(20ルピー!)も差し上げ、旅の無事を祈る。右(下)は寺守の女性
のどかな農村で、段々畑がしっかり耕され、村のあちこちには犬がのんびり…
このあたりは傭兵で有名なグルカ族の出身地(ゴルカビールの名の由来でもある)だとか。民族衣装を着て写真を撮る若者たちも。
豆粒みたいだが民族衣装の二人、そして現地の女の子
帰着後19時から夕食はカレーのプレート。稗で作ったというこの地特産?のビール風「ドゥンパ」を飲む。お湯を継ぎ足しストローで何回も飲めるという甘酸っぱい不思議な味のビールだが大きなブリキ?の容器に何杯もというのはとてもムリだった!
【4月2日】 ガンドルン~タダパ二
朝は同行のスタッフがモーニングティ(この日はジャスミン茶。毎日ちょっとずつ違うのに感激!)と洗面器に入れた湯を配ってくれる。ありがたいけど、なんか申し訳ないようなサービス。イギリス人がこのネパールでの登山に作った伝統というか文化だとも聞いた。なるほど。今までの海外山旅ではなかった経験だ。
早朝、ロッジの屋上から周辺の山々、アンナプルナサウス、ヒウンチュリ、マチャプチャレ
などの連なる姿を楽しむ。
ロッジの屋上からのパノラマ風景 山は意外に小さくなってしまった |
朝食は味噌汁・お粥+プレート盛り合わせのパンや野菜、卵焼きなど。どれも美味しい。お粥には例によって添乗員KAさんが日本から持参したふりかけ類が供される。完全なネパール料理というわけではなく、コックは日本からの添乗員などに学んで日本の客には日本風にアレンジしたものを出しているのだという。「おもてなし」精神に感激。特に若い時にはその土地に行ったらその土地らしいものを食べたいなどと強がったものだが、山歩きの場合、食べられないことは行動に大きく響くから、口に合う食べ物を出してくれるというのは本当にありがたいと思える。
出発前 ロッジのマイルームから、出発準備を終えたシェルパ・ポーターさんたち
8時、いよいよタダパ二(G)に向かってトレッキング開始(S=ガンドルン)
道端には牛、馬、犬など。当然のように道には糞も山もり?だったりするが、すぐに乾燥するからか匂うということは少ないように思った。初めて?見たこの地のシャクナゲは高木、上の方に赤い花がついていて、日本のシャクナゲとはちょっと様相が違う?感じ…
道はどんどん山に入り、用心して一枚余分に着てきていたので暑さに参り、昼前急な石段登りではこの旅唯一、少々バテた。一応毎食前に持参の柴苓湯を服用して胃の調子を整えているのだが…
12時、途中の小さなロッジの食堂(バイシカハラ・ニシャゲストハウス?)で昼食。これらの食事の食材はコックさんが運び、厨房を借りる食堂の食材と合わせて調理するのだそう。そうなると食べなくては申し訳ないという感じだが、今回は焼きそば・カレー味のポテトの炭水化物はまったく喉を通らない。サワークリーム?の野菜の和え物と、温野菜、それにミルクティはおいしい。同行のNTさん(同年代?女性)がご自分の分のバナナをくださり、バナナは2本。初日はやはり調子イマイチ?歩き出すと元気にはなるのだが…
半分しか食べられなかった… |
昼食をしたロッジ、向こうに見えるシャクナゲの茂み
14時 デオラリ峠?(大きな看板はあるがどこにも「デオラリ」の表記はないみたい)*
このロッジのそばにも大きなシャクナゲの木が満開だったが、いよいよ午後、シャクナゲ街道に突入!このあたりのシャクナゲは見上げるような高木で上の方に花がついている。見上げて写真を撮るのに首が痛くなりそう。下の方には沈丁花の花もけっこう見られた。
ただもう、見るたびにシャッターを押しという感じで歩いていた写真集です(でも翌日はもっとすごい)。後で聞けば今年はシャクナゲの当たり年とか。ありがたいことだった!
シャクナゲの下の方にひっそり沈丁花。 |
14時すぎ タダパ二・ホテル・スーパービュートップに到着
こじんまりしているが、2ベットの部屋は清潔で居心地は良さそう。トイレは共用だが、洗面の水も出る。モバイルWi-Fiはつながらず、200ルビー出すと宿のオネエサンがパスワードを客のスマホに打ち込んでくれる。つながりはさすがによく、部屋での充電もOK。
18時半夕飯 食欲は戻り、快調。ネパールの焼酎(粟・稗・トウモロコシなどの雑穀で作る)ロキシーがあるということで同行の何人かが注文(4人で1土瓶、600ルピーくらいだった)したが、私は昼の胃腸不調も考えて今回はガマン。楽しみは旅の終わりまでお預けに?
【4月3日】タダパ二~デオラリ峠~ゴラパ二
5時半 モーニングティー、洗面器(お湯)
【日の出】
くじ引きで当たったわが部屋は残念ながら窓から山は見えなかったが、洗面所の横からぐるりと山の見える回廊にでて、朝のアンナプルナサウス、ヒウンチュリ、アンナプルナⅢ、マチャプチャレの山並みを展望、ピークファインダーで写真撮影を試みる(うまく行った!)。やがてマチャプチャレのさらに南側?から日の出ーおお!
6時半すぎ朝食、今日は味噌汁+お粥のあとは完全に洋風?プレート。ゆで卵は半分にしておいたが後は完食。余った(食べない)ものは一皿にまとめて食べたい人や、スタッフに回すというのもいいしくみ。野菜などについてはお代わりというか追加も希望すれば配ってくれる。
8時前、再びシャクナゲに囲まれた道を、ゴラパ二に向かって出発。
YAMAP |
石段の道(この石段も薄いプレート状の石を人が背負い1枚1枚荷揚げしたもの)を下り、登り、あたりの山々はシャクナゲの乱舞。
木にまとわりつくような白い蘭もあちこちに。サル(ヒマラヤンランブル)が突然に現れる(あまりに上手な写真に、思わず拝借。私にはとてもこんな写真は撮れなかった)
馬も…。こちらは人が乗れば運ぶ、あるいは馬方が自ら騎乗している場合もある。道端にはヤクの姿も…。
高度が上がったせいか、まだつぼみのシャクナゲの木。真っ赤な花をつけたのも。不思議な赤いキノコ?も見た。
12時前 昼食のホテル・ラリガ―ロッジに
ジュース、スープ、プレート。このころになると快調!なんでも食べられるようになった。うれしい。
こんな山の景色を見ながら歩いて歩いて…
前方に、これから行くゴラパニの集落と、プーンヒルの山景。あたりにはシャクナゲの木が、日本でいえばあたかも桜の吉野山という感じで山々を埋め、期待はますます高まる。
*後で聞くと(添乗員作製旅日記によれば)昼食を取ったあたりが「デオラリ」らしい。
シャクナゲの広場(ここでは記念撮影!集合写真は頁トップに。)
ここでの休憩中、パトナさんが「ゴラバニの歌」?をスマホで聞かせてくれた。なんか地域愛あふれる演歌調?のご当地ソング…
いよいよゴラパ二に向かう
ゴラパ二到着 宿は街の1番上まで登ってピース&エクセレント ビューロッジ
到着後の夕方、石段の坂を下って街に散歩に出る。露天の土産物屋のチベット人というオバ
ちゃん、日本語で必死の商売。
7時半、夕飯はなんと餃子(カレー味)と焼きそば!キュウリの酢の物と温野菜も美味しい。ロキシーも飲んだ(笑)
【4月4日】プーンヒル登頂 その後下山 バンタンディへ
まだ真っ暗な4時半集合出発でプーンヒルを目指す。暗い道にはわらわらと山頂に向う人々。道は多くは石段だが、ミニ富士山・玉山・キナバル山のパターンだね。山頂で日の出を迎えるわけだ。
YAMAP |
真っ暗闇の朝、ルートを示す灯り、村の灯りだけがかすかに―その暗闇を登っていく…
ようやくちょっと空が明るくなってきた。
東側はアンナプルナサウス・Ⅲ、ヒウンチュリ、マチャプチャレなど
反対側には朝日を浴びてダウラギリ
朝焼けの中を飛ぶ遊覧飛行機 |
下3枚は©KOMURA |
頂上でお茶もごちそうになり、ゆっくり眺め、写真も撮って大満足。7時半に下山開始。真っ暗な中こんな道を上がったのかというシャクナゲと石段の坂を下り、間もなく前方に泊まったロッジも見えて8時半すぎには無事にロッジに帰着。
建物群の一番上が宿泊したピース&エクセレントビューロッジ |
もう一度登って来たプーンヒルを振り返る |
ロッジにたどり着いて一休み。荷物を作って朝食・ロッジの部屋はこんなに可愛らしい仕様
朝ご飯は梅のおかゆ+プレートのお菜+味噌汁
10時半 いよいよ下山に向けて今日2度目の出発(ロッジ前)バンタンディへ
YAMAP |
ゴラパ二の集落の中を歩き、村はずれシャクナゲの道を歩き…
↓中は、村の神様の祠だとか。馬に乗った若者が勢いよく追い越していく…
あちらこちらにある石の二重になった壇は、ポーターが荷を置いて休むためのものだそう。なるほど…。休憩した場所では牛?(ヤクかな?)がのどかに草を食む。
穏やかな日差し、花を見ながら、川音を聞き橋をわたり、道端にはトウモロコシをたくさん下げて可愛らしく飾り付けて売店?を営む家あり、楽しい道。
13時半 バンタンディに到着。今夜の宿はマチャプチャレ・ゲストハウス
名前の由来はというと…多分???(後の▲ご覧ください)
何とも可愛らしい、カラフルなこのロッジ、庭先目の下はしっかり耕された畑だった。
これは外テーブルでたべたお昼。ゴルカビールもしっかり飲んだ!
↓ロッジのマイルーム。真っ赤を基調にカラフルな可愛い部屋だが、部屋の隅に白く塗られた柱あり。ぽかぽかと暖かい。下のロビーに据えられた薪ストーブの煙突のちょうど通り道になっていたのである。なるほど!この部屋入り口ロビーの真上だが、建物の正面で目の前に真っ赤なシャクナゲとその上にそびえる山、最後になってくじ引きであたった最高のロケーション・環境で大満足だった。
内装もなんともカラフルな…
▲そして、分かるでしょうか?窓から撮った、深紅のシャクナゲの木と、その上にそびえる山、で赤く囲んだ〇の中(ちょっと左寄り)にかすかにマチャプチャレが顔を出している。
山とシャクナゲ両方入るアングルをさがしてけっこう苦労した写真です!
天気は悪くないのだけれど午後や朝早くは何となく春霞というか空気が濁っている感じで、ウーン写真の出来はイマイチだけど…
実はこの日、最初の予定では、ゴラパ二にもう1泊し、翌朝、このバンタンディは素通りしてヒレまで下りるはずだった。これは多分プーンヒルが天候不調などでダウラギリやその他の山々が見られないときの予備日として設定されていたのだと思われる。しかし、今回は天候に恵まれて山景も満喫したしということで、間でバンタンディに泊まるという余裕のコースとなった。これは大成功。ゴラパ二からヒレまでの長い長い下りコースをゆっくりと楽しむことができたので。
18時 食堂でシェルパ・ポーターさんたちも一堂に会して打ち上げパーティ
この日誕生日を迎えたというお二人にケーキが贈られる |
この日のディナー。ちょっと酒のつまみ風か?ビールとロキシーも供されて楽しんだ。
【4月5日】とうとうトレッキングも最終日 バンタンディ~ヒレ
YAMAP |
まずは朝ごはん 野菜いっぱいがうれしい味噌汁とお粥はいつも通りだが、今日のプレートはトーストつきの洋風でなかなかオシャレ
8時 さ、出発!延々と続く石段を下りていく 牛が通せんぼ
桜の木には小さい実もついていた。トイレ休憩(有料)の小屋、どこも花がきれい
バナナの花?? 白い蘭も…
つり橋、滝、なかなかの光景。木についた緑の実はGoogle・フォトのレンズで検索したが特定できず。
店を出して雑貨を売る女性・ムラサキゴテン・ポインセチア(黄色い!)
ゴマの実?を干す農家、青い建物、とうとう今日の行程も終わり、昼食の場に
山で食べる最後の食事。カレーとビール!
畑に生えているのは蕎麦だそう。 ドアが青く塗られたおしゃれ?なトイレというか建物
昼食後の13時ごろ迎えのジープに分乗しポカラに向けて出発した。とうとうトレッキングは終わってしまった!
マニ車を回して祈る…ここでは時計回りに回るのが原則だとか…
塔や売店(とはいえ売っているのは仏像・仏具?)もあるなかを、ぐるりと回り再び通路(片側に物乞いもやっぱりいた)を通って一回り…
【ダルバール広場】
ギャコック鍋 たっぷりの野菜とチキン、副菜も。ラーメン?もついてボリュームたっぷり。ビールは「ネパール・アイス」という銘柄。すっきりしてくせがなくおいしい。
ただもうヒマラヤの山を見たい、シャクナゲの群生をみたいという思いで、ネパールまで行ってしまいました。西遊旅行での海外ツアーも4回目、前回キナバルが、言ってみれば「自立の旅」で初対面のメンバーと現地ガイドだけでなんとか成し遂げたという達成感があったのに比べると、今回は至れり尽くせりのお世話を受けて、目に見るもの、耳に聞くものほとんどすべてが夢見心地というような快適なトレッキングでした。ですので達成感というよりは幸福感にあふれた旅をすることができたように思います。これも本当に素敵な経験になりました。
20年ほど前?の土石流で村が流れてしまったという。その犠牲者の慰霊碑があった
ポカラへ
およそ2時間ほどのジープの旅ののち15時ポカラ市内に到着。1時間ほどの自由行動のあと、ホテルへ。
皆さんと一緒に買い物に入ったスーパーで買うものも見つからず、心細くなったトイレットペーパー1巻(75ルピー)とアイス(135ルピー)を買って食べた後、レイクサイドに散歩に出かける。
ポカラのスーパー ここに限らずビールは地元産のほかはなぜかカールスバーグをよく見た。
この通りに目立つのはさすがの登山用品店、世界的なブランドの店も何軒もならんでいた。ほかにはタトゥ屋もわりと目立つ。スーパーで買ったピスタチオアイスも美味しかった(包装だけお目にかけます)!
レイクサイド散策 湖畔には遊歩道があって、地元の人々も散歩している。
帰りがけ入った本屋で日本語の上手なオジサンに遭遇。お土産のマグネットをいくつか買いしばし日本語会話の相手になる。
左のかたは20数年前の日本在住経験もあるとかで日本語が上手。右は本屋の店主 |
再びポカラ・グランデに投宿。前回のようなカタの歓迎はなかったが、ロビーのスイカジュースは今回も美味しくいただく。
部屋は行きの一つ置いて隣の242号室だったが、部屋の仕様は前回とまったく同じ。天候具合か残念ながら山景は見えず。
5日振りの入浴・シャンプーでさっぱりする。けっこう機能的で使い勝手のいいバスに感激(笑) 242号室の扉と感激のバスルーム(またも笑)
6時半から豪華な食堂でビュッフェのディナー アイスもケーキも食べ、行きには我慢したハッピー・アワーのビール小ジョッキ2杯もしっかりいただき大満足!
いよいよ明日は帰途に着く。
10時すぎ、お休みなさい!
【4月6日】いよいよ最終日、カトマンズへ
6時 今回も豪華なビュッフェ朝食
7時半 出発 専用バスでホテル出発 ポカラ空港に
9時 イエッティ航空便でポカラ発
今回も残念ながら山の見えない側の席だった―ウーン。プーンヒルでは遊覧飛行機が何機も飛んでいたが、そういうの乗ってみたいという気持ちもこういうちょっと欲求不満的経験をすると出てくる。
見えたのはプロペラだけ!? |
9時半 短い飛行のあとカトマンズへ
ここで迎えてくれたのは先にカトマンズ到着の時ホテルに案内してくれたガイドのラグ・ブタトキさんで、このあとのカトマンズ市内観光、夜の日本へ向けての出発までお世話になる。 彼は68歳、日本語はネパールの大学の日本語学科で学び、日本への留学経験もあるという本格派。しかし、やや話が難しい?いや、ネパールの歴史・社会・宗教自体が結構難しいのか…
「ヒマラヤ蕎麦処」で昼食(11時半?)
この蕎麦店のシェフ?は戸隠で修業をして帰った人だとのこと。そば粉はムスタン郡トゥクチェ村というところから運んでいるとか(「地球の歩き方」によれば…そういえば今回通り過ぎた村々にもソバ畑があったなあと思いだす)しっかりした品ぞろえの天ぷらそばメニューを楽しめる。ネパール産ビールも飲んだ(「BARAHSINGHE」これもネパールビールおいしい!)。
午後~夕方まではラグさんの案内でカトマンズ市内観光
【スワンヤプナート】
13時すぎ、まずは専用バス街の中心部から西へ2Kmほどの丘の上、ネパール最古の仏教寺院というスワンヤプナートへ。
入り口から通路になっている坂をぬけて仏塔等の立ち並ぶ境内?に。
丘の上から一望するカトマンズの街
【ダルバール広場】
バスで市内に戻り、ダルバール広場の近くに停車。少し歩いて広場入り口へ。14時15分、広場内の見学ーまさに「見学」は、立ち並ぶみごとな装飾の宮殿や寺院が目くるめくばかり。しかし、ここも2015年の大地震で崩壊した建物も多く、いまだに修復工事中という建物もあり、痛々しい感じもする。「ダルバール」とはネパール語の「宮廷」の意味だそうで、つまりは「王宮(前)広場」ということになる。
ダルバール広場の入場料は1000ルピー、(中)チケットを買うラグさん、(下右)待つ私たちー配られたチケットには赤い紐がついていて首から下げて歩くわけである。
いろいろな建物があって、説明は受けたが、もう、何が何だかという感じ。でもさすがに迫力はある…
こんな洋風の建物も…
広場には若い恋人どうし?も
緑色のシートは修復中の建物(「中国が支援」と麗々しく?表示あり)
精巧な彫刻の飾りがついた柱もたくさんあった
自転車で引く「リクシャー」が客待ちをしている(カトマンズでは観光用に使われる程度だとか。鳩がいっぱいの広場・ゴミの分別もしっかり行われているみたいで町はきれいだ。
のんびり昼寝中の犬も
というわけで門?を出てバザールをタメル・チョーク方面に向かって街を歩く。
【バザール~タメル・チョーク】
街には金物屋、岩塩を売る店、豆腐屋も!
政治演説会?熱気がある雰囲気で行われていた
【タメル・チョーク】
「チョーク」は「交差点」の意味だそうだが、交差点そのものだけでなく交差点周辺を含んで「タメル地区」の意味でも使われているみたいだ。このあたりには中国系の店も多いが、チャイナタウンというわけではない、とはKAさんのお話。
ここで最後のお土産買い。写真のスーパー「TEARAYA」で見つけた(というか入り口に張り紙がしてあった)ヤクのチーズ(750ルピー)を2つ、隣の本屋でエベレスト・ベースキャンプの地図(1200ルピー)を購入ーまたまたマグネット200ルピーを3個買って合計1800ルピーを1500に値下げ交渉成功。これで今回のお土産はすべて。岩塩もお茶も買わなかった!
エベレストの地図を買ったのは、もちろん今回の旅が気に入って、ウーン、やはり何とか次の機会はエベレスト街道に…というわけで、私は完全にネパール熱ヒマラヤ熱におかされてしまったみたい…
最後の夕飯に名物「ギャコック鍋」を食べた「UTSE」の店もこの地区にある。18時入店。
右(下)は店内
19時半 近くの通りに出て迎えのバスに乗り空港へ。いよいよ本当に旅も終わりだ。
23時 カトマンズ発シンガポール行きシンガポール航空SQ441便に搭乗
カトマンズのチェックインでは混んでいて?座席は指定できないかもと言われ、えー?
羽田までずっと?と悩ましかった(これが長いフライトのツアー旅行の一番の難点。西遊旅行は「通路側」を取ってくれることが比較的多くて助かるのだが、たまにこういうこともある??)。で、駄目モトでもとチェックイン時、自力交渉を試みる。やってみるもんだね!
シンガポール便も羽田便も無事にH(通路側)をGet!もっともツアーの中ではそのために?かどうか、もはや席がないと希望を断られた方もやはりいらっしゃったみたいで、ゴメンナサイ!でもとにかく、このあと12時間ほどのフライトをどこで過ごすかは大問題なので、今回はありがたかった。
【4月7日】日本帰着
これはシンガポール乗り継ぎ時(6時半/シンガポール時間)
左端が添乗員のKAさん。お世話になりました。みなさんありがとうございました。
8時(シンガポール時間)シンガポール発SQ632便にて羽田に向けて出発
写真は間もなく羽田到着というあたり…今回はサンティアノ・デ・コンポステラ巡礼(2022秋)のときのような機内トラブル?というか隣人迷惑もなく、無事に到着(気になる方はみてみてください)。
15時20分(日本時間)羽田空港に到着お世話になったみなさん、いつもいつの間にかいなくなってしまう私を心配しつつ見守ってくれる家族、今度の「旅ある記」を楽しみにしているよと言って下さる皆さんに心から感謝しています。
だんだん年を取ってきていつまでこんなふうに歩けるのかという思いもありつつ、歩けるうちに行けるところにはどこでも行きたいという思いもつのります。次は???実はもう2つくらい行き先の目途がついている(笑)…。それはまたまたのお楽しみということで。
この記録は基本的にはいつものようにスマホで自身が撮った写真で構成しましたが、一部同行の皆さんの写真や、今回はヤマップの記録のスクリーンショットやピークファインダーで自分が撮った写真も利用させていただきました。私自身の個人的な記録や感想ですが、思い違いやミスもあるかもしれません。お気づきの点や問題をお感じになるところがあればご連絡ください。訂正・改訂していきたいと思います。
それでは長々と読んでくださりありがとうございました!
小林美恵子 2024/4/22 xiaolin091@gmail.com
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