【勝手気ままに映画日記+山ある記】2026年2月(中途速報版)

 

谷川岳トマノ耳頂上付近のワタシたち(1・11 #ヤマカラ)期間限定掲載です!

今月も見た映画、歩いた山を順次ご報告してまいります。どうぞよろしく!


【書きました! よろしければ読んでください】


よりぬき【中国語圏】映画日記

幼い視線の先にある社会と人々と―『左利きの少女』『ラッキー・ルー(仮)』『大地に生きる』

TH叢書 NO.105 ハルネーション・パラダイス 偽りの王国へどうぞ
 アトリエサード/書苑新社 2026・2





【2月の映画日記】
①アル・リサーラ ②役者になったスパイ

②役者になったスパイ
監督:ミヒャ・レビンスキー 出演:フィリップ・グラバー ミリアム・シュタイン ミヒャエル・マールテンス  ピーター・イェックリン 2022スイス(ドイツ語) 102分

スイスは永世中立国だが、軍隊組織はしっかりありーそうだバチカンの衛兵もたしかスイス兵?ー、この映画の時代1980年代には国がソ連共産主義のを恐れて反体制派(特にソ連と親しい?)の10万人規模の国民の監視をしていたのだとか(この映画の監督も、学生時代興味を持った研究の目的でソ連大使館に問い合わせをしたことから監視対象になったのだそう)。そんな中、さかんにデモ活動を行う劇場と劇団員への潜入を命じられ、エキストラとして劇団に入ることになる真面目で孤独な警察官シュエラーの物語。孤独で無味乾燥な警官生活から、刺激もあり主演女優(必ずしも優遇はされていない。演出家に舞台で裸になることを迫られるなど、シュエラーにとって許しがたい事態も起こる)を好きになったりと、まあ、そのあたりは予想内の展開ではあるのだが、ミッションを与えた警察と、劇団でのアートや人情のはざまに立って…とそうこうするうちに89年ベルリンの壁が崩壊してという社会の大変動の中で、悩み揺れる男が描かれ、けっこう社会状況がわからないと難しいところもあるのだが、特に後半はハラハラドキドキでナールほど!ポリティカル・ロマンンティクコメディというそうだ。1月23日公開のロードショーが2月5日には終わるというので慌てて見に行ったが、それもその難しさ?ゆえ?夕方5時過ぎの回、観客は10人ほどの男性中高年と女性は私を含めて2人だった。(2月2日 新宿武蔵野館 027)


①アル・リサーラ
監督:ムスタファ・アッカド 出演:アブダラー・がイス  ハムディ・ガイス
リビア・モロッコ・エジプト・サウジアラビア 1976 207分


2月の1本目は、過去10年ほど、この時期に行われて昨年で終結したという『イスラム映画祭』の上映作品をまとめた『イスラム映画祭エンサイクロペディア』(藤本高之)先行販売上映会と銘打った1日限りの特集。会場はなるほどの、ほぼ満員?
映画は、アラー(唯一神)の啓示を受けたムハマンドが、マッカ(メッカ)の支配層からの迫害を受けながら、砂漠を流浪?し、支配層や、遊牧民たちに襲われつつ闘いながら、やがてメッカに戻ってイスラム教を定着させるまでのアクティビティ?冒険譚。作者アッカドはシリアからアメリカに渡って活躍した人で、この映画、実はハリウッドの俳優を使ったバージョンが『ザ・メッセージ』という題名(これはみてはいないけれど、なんか記憶にはあった)で同時に作られたという。厳密にいうとセットなどは同じものを使い、先にアラブ人俳優、次にアメリカ人たちで同じ芝居をして撮影したとか(最初は「手本」としてハリウッドの役者編を先に撮ろうとしたらしいが、それだとアラブ人らしさが出ないということで逆にしたという話ー終わってのトークショーで聞きナルホド!)。モロッコやシリアで、時の政権の援助を受け、援助が中断され、ムスリム教会から排撃され?と中々に大変な経過で作られた2本ということだ。面白いのは偶像崇拝が許されないゆえ、ムハマンドは役者なし声なし。役者たちはあたかも目の前にムハマンドがいるかのようにカメラに向かってセリフをしゃべったり、画面の中にいない目線で彼の存在をあらわしたりしていること。ま、そういうことだからムハマンドの悩みとか弱さのようなものは描かれるはずもなく、対する支配者側が葛藤しつつ帰依していく(帰依していく振りも?)有様などの心理面は描かれるが、ムハマンドや、彼を支える側はあくまでりりしく迷いなく?というまあ英雄譚。イスラム教や、その流布した地域の状況などを知らないと、登場人物の名前一つ覚えるのも大変で、鑑賞にもなかな化技術がいるようにも思われるが、大規模にちょっと嘘っぽく様式化された合戦場面なども含め、楽しめる部分は多々あり―ヒロインが支配者の妻たる残虐な悪女っていうのもまあ、このような砂漠地帯では楚々とした美女では生きていけなかったろうなと思うとナルホド!207分の映画にはインターミッションがつき、上映後、主催者藤本氏と、アラブ映画研究者の佐野光子氏の1時間にわたるトークあり。) 
ちなみに、同時撮影されたという『ザ・メッセージ』(1977)はアンソニー・クイン、イレーネ・パパス、マイケル・アンサラらが出演し、第50回アカデミー賞にもノミネートされたとか(作曲賞?)。アッカド監督は『砂漠のライオン』(1981)、『ハロウィン』シリーズなどを作ったが、2005年ヨルダンで自爆テロに巻き込まれて亡くなった。(2月1日 渋谷ユーロライブ 026)

 

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