【勝手気ままに映画日記】2020年5月

新型コロナ感染禍の中、出かけることも控えてもっぱら家の中で。この間に15年以上?使ったエアコンを買い替え、4月にとうとう壊れた!(バッテリーがダメになり完全に立ち上がらなくなってしまった)ノートPCを買い替え、コロナのためだけとは言えないけれど、大学授業のオンライン化をしなくてはならないこの時期にどちらも必需品で「10万円」の使い道にもなりました。-もちろんそれでは足りませんがー写真はエアコンとPC(わかりにくいけれど手前の黒っぽいの)を新しく入れた私の仕事部屋。外に出たいなという思いを込めて地図も。-世界地図出ないところがちょっとカナシイ?
も、一つ、いつもダラダラしているマイコーナー(笑)


①精神0
監督:想田和弘 出演:山本昌弘 山本芳子 2020日本 128分


ようやく見た「仮設の映画館」。映画館は1,2度行ったことのある、はるばる厚木で頑張っているKIKIにする。
予告やツィッターなどでずいぶん評判は聞いていたし、2008年の『精神』も見ていたので、内容的には意外性はないわけだが、山本医師の診療所を閉める終(つい)のしまい方―長く頼ってきた患者たちの中には不安を縷々訴える人あり、意外とすっきりむしろ医師のこれからを思いやる人あり、また遊びに行くからと甘える?人ありで、山本先生が慕われていることはもちろんなのだが、むしろどの患者の気持ちもよくわかるというところ。後半は山本医師自身と妻の芳子さんの身じまい方に進んでいき、老いた二人が寄り添う姿もだけれど、12年前の『精神』の二人の姿も時々挿入され、この年齢の(60代後半から82歳)ときの流れ方の残酷さというものをつくづく感じて、うーん、自分を重ね合わせてこれからの年月をどう生きていくのを考えさせられてしまう。-おりしも70代前半の友人が自宅で倒れ意識不明になっているという報が届く。コロナ禍の中で見舞いも果たせず、ご家族の不安も思いーつらいなあという日常。
 (5月12日 仮設の映画館〈厚木の映画館kiki〉90)


②巡礼の約束(阿拉姜色)
監督:ソンダルジャ(松大加) 出演:ヨンジャンシャ ニマソンソン スイチョクジャ 2018中国 109分

四川省に住むチベット族の夫婦。妻は前夫を病気で失い、一人息子を実家の親に預けて再婚した夫とともに住み、足の悪い夫の父の面倒をみている。ある日不思議な夢を見、病院では病(映画の中では明かされないが回復の見込みのない余命も限られたというものらしい)を告げられ、そのことを家族には黙ってラサへの五体投地による巡礼を決意する。
夫や義父、そして実家の父母や一人息子にも死出の別れのつもり?で衣類やら、電気カミソリやらおもちゃやらを買い与えることを支度として、ハラハラしながら見守る夫に別れを告げて決然と旅立つ。ところが付き添いとして頼んだ女性二人のうち一人には早々に逃げられ、もう一人も、あとから夫がバイクで様子を見に来ると去ったまま戻らず、やむなく夫が付き添っているうちに妻の弟が登校拒否気味の妻の息子を連れて追いかけてくるというわけで、彼女がいかに強く住んでいる村というより留守家族に縛られた存在かということが見えてくる前半。
後半は旅の途上で亡くなる妻、ちょうどそのときにとどまっていた辺りの村人の助けを得て妻を葬り近隣の寺で供養してもらい、なんとなく心の行違う妻の息子を付き添いに妻の五体投地を引き継ぎ続けながら旅立つ夫、というわけでロードムービー?としてはなかなかドラマティクな展開なのだが、その割にドラマティクな印象が薄いのは淡々と無表情にいろいろなことをこなしていく親子、また村の男や一家、またあっさりと同乗のことばなどは決して吐かない僧侶とか、かな…。最後のところでラサにあと数キロというところで泊って、ラサ入りは明日にしようという男と、それでも先に進んでラサを遠望できるところまで行き、その感動的な姿を見て義父のもとに駆け戻るも大騒ぎはしない息子の姿にもそれが現われている感じ。
とにかく淡々としているのは差監督の前作『草原の河』(2015・日本公開2017)と一緒で、私があちらには結構感動、こちらはそうでもないというのは結局「題材」によるのかななどとも感じた。    (5月17日 仮設の映画館〈厚木の映画館kiki〉91)


③カメラを止めるな―リモート大作戦ー
監督:上田慎一郎 出演:濱津孝之 真魚 どんぐり しゅまはるみ 大沢真一郎 2020日本 27分

昨年の『カメラを止めるな』の監督・チームがそれぞれ家から一歩も出ずに各自動画撮影したものを組み合わせて1本の映画をYouTube配信(無料)したもの。画面のほとんどはズームのミーティング様の構成だし、「くすぐり魔」あらわれるということで、くすぐる側とくすぐられる側それぞれのちょっと食い違った背景・場面を組み合わせるその落差?も含め、なるほどねという着想。ただSNSで募集して300人以上を並べたという「くすぐられる」演技の動画については、私は全然楽しめず。何本も何本もできる映画ではなさそうだし、前作『カメラを止めるな』の監督・チームの政策だからこそ「見られる」という側面があることも否めないが、ただこのコロナ禍の中ではやはり志を感じさせる映画ではあると思った。(5月19日 YouTube無料配信)



そのほかは今月もTV視聴でした。毎日CSの番組表をザーッとみて、時間が合って面白そうで、特に前に見たことがなさそうなのを選んで…。「日本映画専門チャンネル」で最近やっている『ドキュメンタリー特集』で『人生フルーツ』とか『沈没家族』とか、昨年見損なったドキュメンタリー映画をみることができました。


①きみの膵臓を食べたい(アニメ版)   牛嶋新一郎 2018 5月2日Eテレ

②コラテラル    マイケル・マン/トム・クルーズ ジェイミー・フォックス    2004米 120分 5月6日CS

③Wの悲劇  澤井信一郎/薬師丸ひろ子 三田佳子  1984日本108分 5月11日BSP

④ポリス・ストーリーREBORN  レオ・チャン/ジャッキー・チェン ショウ・ルオ オウヤン・ナナ 2017中国 5月15日CS

⑤ココラインとボタンの魔女 ヘンリー・セリック/ダコタ・ファニング 2009米  5月15日CS

⑥カンフー・ジャングル(一個人的武林) テディ・チャン/ドニー・イェン 王宝強 チャーリー・ヤン  2014中国・香港100分 5月17日CS

⑦イーグル・アイ D・Jカルーソ/シャイア・ラブーフ ミシェル・モナハン 2008米118分 5月18日CS  

⑧満月の夜 エリック・ロメール/パスカル・ロジェ 1984仏 101分 5月18日CS

⑨こんな夜更けにバナナかよー愛しき実話 前田哲 2018  分 5月24日CS 

⑩人生フルーツ 伏原健之/津端修一・英子 2016日本 91分 5月25日CS 

⑪ライムライト チャールズ・チャプリン/クレア・ブルーム 1952米 137分 5月27日BSP

⑫沈没家族 加納土/加納穂子 2017日本 93分 5月30日CS 

⑬ワイルド・ツアー 三宅唱 2018日本 67分 5月30日CS


いよいよ6月1日から映画館が開きます。感染しないように気を付けつつですが、映画館通い再開したい!
大学は今期はオンライン授業、高校は対面授業で週1日ですが出勤がはじまります。
電影倶楽部(映画会)はもうしばらく休みます。多摩中国語講習会もオンライン授業中、
教室での授業が再開する時期に、映画会も再開したいと思っています。
では、みなさまどうぞお元気で!











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