【勝手気ままに映画日記】2018年9月
①妻の愛、娘の時(相親相愛)②夏、十九歳の肖像(夏天十九歳的肖像)③スターリンの葬送狂騒曲④グッバイ・ゴダール⑤1987ある戦いの真実⑥SUNNY 強い気持ち・強い愛⑦夜の浜辺でひとり⑧検察側の罪人➈正しい日、間違えた日➉ウインド・リバー⑪クレアのカメラ⑫それから⑬プーと大人になった僕⑭泣き虫しょったんの奇跡⑮食べる女⑯愛しのアイリーン⑰いつだってやめられる 7人の危ない教授たち⑱追想(On Chesil Beach) 中国語圏映画2本 韓国映画5本 日本映画5本 でした! ①妻の愛、娘の時(相親相愛) 監督:シルヴィア・チャン 出演:張艾嘉 郎月? 田壮壮 宋寧峰 呉彦妹 譚維維 王志明 李雪健 劉若英 2018中国・台湾 121分 昨年のフィルメックスにつづいて2回目の鑑賞。チョイ役にも有名な役者が出演し、主題歌を歌う譚維維はシングルマザーの歌手として出てくるというわけで、豪華配役。張艾嘉が、家庭もしっかり持って、仕事もバリバリしてきて、自信もあるが口うるさくもあり、自己中心的だが、ときに天然ぶりを本人それとは意識せずに見せるような初老の女性(定年間近の55歳?という設定)を演じてうまい。その尻に敷かれているようでありながら、しっかり彼女を愛しフォローする夫役田壮壮は特に演じるということを要求されなかったのだそうだが、これもなかなか。この映画、今回見ると娘の恋人の歌手役も含め、男がとってもいい感じで、これってシルヴィア・チャンの男に対する視線の優しさかなとも思わせられる。 もう一つ前に見たときにも気になったのだが、母が死に、父とともに葬りたいと考えたときに、父の故郷に葬った父の墓の移転の話が出てきて紛糾していく物語だが、父が亡くなって田舎に葬るという時点で、田舎の元妻の存在もその気持ちも当然、街に住む夫を失った妻(母)には分っていたわけだし、それでいてなぜ田舎に葬ったのか、あるいは田舎に葬る決意をした妻がその元妻もいる田舎に自分も葬ってほしいと思うだろうかとか、また父の墓を作る時点でヒロインはなぜこの問題を考えなかったのか(90年代という設定なので、多分彼女自身は仕事や子育てに奮戦している若い時期で、父の墓を田舎に作る意味などは考えなかったのだろうとは想像でき、それもこの女性の時の流れと初老という今にかかわることなんだろうなとは思わせ